オーダーメイドの車椅子を買った

レビュー

奥さん用にオーダーメイドの車椅子を買った。

普段は自分の足で歩けるけど、元々足が悪いこともあって長距離は歩けないし、体調不良時に自分で歩けないこともあったりして1台買っておくと良いかなと思い至った。

世の中的にオーダーメイドの車椅子を買う人は多くはないと思うけど、これから買う人に何らかの参考になるかも知れないので、ボチボチと購入までの流れや価格を書いておく。

助成の申請から購入まで

有り難いことに我が家のある町田市は車椅子など補助装具の購入に助成が行われており、既製品であれば9割、オーダーメイド品でもカスタムパーツ毎に定められた額の助成が行われる。

町田市の場合は障がい者支援センターが相談・提出先となるので平日に休みを取って行ってきた。担当者は親身に相談に乗ってくれて、すぐに大まかな流れは理解できた。

まずは掛り付けのお医者さんに意見書を書いてもらい、障害の状況に応じて必要であろうと思われる車椅子の種類や必要なカスタムパーツを指定してもらう。

その意見書を持って車椅子店に行き、車椅子店と相談しながら実際の車両カスタムを決めていく。今回お願いした車椅子販売店はオーエックス関東 ビビット南船橋店さん。

事前にネットで色々調べたんだが、店頭に実車を置いていて且つ気軽に入れそうなお店は日本でここしか見つけられなかった。どうやら殆どの場合は病院や施設経由で地元の車椅子取扱店を通して購入するようで、「よっしゃ車椅子でも作るか!まずは実物を見ないとな!」と言うご家庭は極々少数な模様。

最終的に我が家の選択はフージョンと言う手こぎ型の比較的安価なモデルでベース価格は119,800円。これにタイヤや押し手、クッションやらのカスタムを掛けていったら25万円ぐらいになった。ここでカスタム車両の見積書を作成してもらい、それを町田市に提出して助成認可の申請を行う。

その後2週間ほどで申請結果が届き、無事に助成してもらえることが決定。助成認可書を持って改めて車椅子店に赴き、見積書の車両を発注。カスタムオーダーと言うことで1ヶ月ぐらい掛かったが、無事に立派な車椅子が出来上がった。

ここまで流れるように書いてきたが、実際に車椅子を頼むコトを考え始めたのが昨年の9月ぐらい。それからネットで調べて、車椅子店に行って、支援センターに行って、医者に行って、車椅子店に行って、諸手続の電話連絡が複数回発生して、受け取りで車椅子店に行って、しかも各々の間には実生活の影響により間が空くこともあり、車椅子が出来上がるまでは半年以上もかかりました。

最終的な購入価格は助成金をさっ引いて12万円ほど。ぶっちゃけ安いものでは無いけど、体にフィットした一生モノの車椅子を買えたと思っているので、いまのところ満足している。

オーダーメイドの車椅子を買って良かったこと・悪かったこと

まだ購入してから日が浅く使いこなすには至ってないが、オーダーメイドの車椅子を購入して良かったこと、悪かったことも書いておく。

まず良かったこととして、車椅子の完成度がハンパなく高いこと。今回の購入に至るまでAmazonで買った2万円ぐらいの既製品を使ってたんだけど、全くもって作りが違う。値段が違うから当たり前っちゃ当たり前なんだけど、剛性・座り心地・操作性ともに段違いで良くなった。まだあまり長い距離は移動してないんだけど、これなら奥さんもずいぶんと楽に移動できるんじゃ無いかと思う。

悪かったこととして、思ってたより背中側の高さが合って、我が家の愛車であるトヨタアクアの荷室に立てたまま入らなくなった。後部座席を倒して荷室を広げ、車椅子を横向きにすれば乗せられるけど、横置きだと車輪に負荷が掛かりそうで心配なので車輪を外して乗せている。結果として「後部座席を倒す→車椅子のタイヤ外す→10kg近くある車椅子をうまいこと横向きにして車に積む→外した車輪をうまいこと空いたスペースに積む」といった作業が必要になり、車両移動時の手間が大きく増えた。

あんまり面倒なので、次に車を買い替えるときは荷室の背が高い車両にしようと思ってます。

さいごに

GW中にちょっとだけ車椅子を活用してみたんだけど、日本は車椅子に厳しい社会なんだなと言うのがヒシヒシと伝わってきた。

ハイ段差!はい押し戸!ハイ狭い通路!また段差!そして狭くて入れないトイレ!

これは大きな問題だと思うので、折りを見て発信していって問題解決に繋げて行けたらなと思う所存であります。