あなたをグルリと取り囲む!最新の映画音響システム「ドルビーアトモス」体験記

映画

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映画館で映画を見るメリットとは?

自分が考える映画館のメリットは音響設備が充実していること。前後左右を取り囲むスピーカーと、映画館ならではの大音量・重低音は迫力の源ですよね。

そんな映画館ならではの音響設備に「ドルビーアトモス」なる新システムが導入されつつあるのはご存じでしたでしょうか?

東京エリアでは日本橋にオープンしたコレド室町2にあるシネコン「TOHOシネマズ 日本橋」のみ導入されている最新の音響システム。

その「ドルビーアトモス」を体験してきましたので、効果のほどをレポートしたいと思います。

ドルビーアトモスとは

一般的な映画館の音響設備は前・横・後ろの3方向にスピーカーがあり、制御するスピーカーの数によって「5.1ch」や「7.1ch」と言う数字で音響システムを表現します。

このスピーカー数による音響システムの概念を超えたのが「ドルビーアトモス」。ドルビーアトモスでは最大128トラックの音響要素を記録し、最大64chのスピーカーで劇場全体を包みこみます。

今回お伺いしたTOHOシネマズ 日本橋8番シアターは、左右に18個、天井に18個、後ろに8個のスピーカーが設置されているそうですが、シアターごとに異なるスピーカー配置に応じた音響データをリアルタイム演算で生成するのも「ドルビーアトモス」の特徴です。

実際のシアター内スピーカー配置はこんな感じ。ちょっと分りにくいですが、緑のライトで囲まれた天井スピーカーや、壁にある側面スピーカーが、それぞれ複数個あるのがわかりますでしょうか?
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ドルビーアトモスを体験

今回アトモスで視聴したのは「アナと雪の女王」。ディズニー製作の3Dアニメによるミュージカル・ファンタジー映画です。

映画本編の上映直前にアトモスのデモムービーが再生されたのですが、飛び回る木の葉の動きが耳で追えることにビックリ!

たとえば今までの映画音響だと、音が周囲を回るシーンでも「右から後ろ、そのあと左」と言った感じの大まかな場所しか分かりません。

これがアトモスになると「右前方から右後方、後方右から後方左、そのあと左後方から左前方」と言った感じに「グルリ」と音が動くのが分かるんです。しかも上方にもスピーカーがあるので、上から下に落ちる場面まで音響で表現できるのが驚きでした。

「アナと雪の女王」本編では、吹雪のシーンや部屋が凍りつくシーンなど、空間を表現するシーンでアトモスの効果を感じました。

おわりに

「アナと雪の女王」はサラウンド感が重要な映画ではないため、アトモスで見る必然性はないかも知れません。

それでも上下左右に動き回るアクション映画や、ビームが飛び交うようなSF映画なら魅力的な効果を発揮しそうだと、アトモスに期待を寄せる事はできました。

もしアトモスで動きが激しい映画が上映されるなら、ぜひまた体験してみたいと思います。