モノクロ時代劇アクションゲーム「Trek to Yomi」レビュー、映像美は素晴らしいがゲーム性に難あり

ゲーム

モノクロ時代劇アクションゲーム「Trek to Yomi」をクリアしました。Xbox Cloud Gamingを使ったタブレットでのプレイをメインに、ちょっとだけPC Game Passでプレイして併せて約7時間。実績はあまり解除できていませんが、とりあえず1周したところです。

見た目の美しさと豪華な声優陣には感動しましたが、ゲーム性としては「難あり」と言いたいところ。

以下、ゲーム紹介とプレイ後の感想となります。

「Trek to Yomi」ゲーム紹介

ローンチトレイラー

対応プラットフォームはXbox(One, X|S)とプレステ(4, 5)、それにPC(MS, Steam, Epic)。価格はプラットフォームごとに微妙に異なっていて2050~2350円。Xbox Game Passにも対応しています。

起動画面を含め、全編モノクロで描かれたゲーム画面が一番の特徴で、クロサワ映画を強く意識していることがうかがえます。昔の映画感を出すために、映像オプションでフィルムグレイン(フィルムのノイズ)が用意されてるぐらい。

ストーリーとしては幼き主人公が住む村が襲われ、村を守った師匠が亡くなり後を継ぐ。成長した主人公の村が再び襲われそうになり、隣村へ様子をうかがいに行くが…と言った感じ。

ゲームシステムとしては2D横スクロールアクション。街中などを進む探索パートでは奥行きもあるけど、敵と戦う戦闘パートは2D横視点のみ。ジャンプはなく、すり抜けや前転/後転と言った移動術で敵との入れ換えはあるものの、基本は1対1の剣技での戦いが続きます。

攻撃は「弱」と「強」があり、押す順序とスティックで技のバリエーションを表現しています。敵の攻撃を受け流す「パリィ」もあり、受け流しに成功すると敵が無防備になります。

セーブは要所に設置されている祠で行い、セーブと共に体力が全回復します。祠は多めに設置されているので、死に戻り距離は少な目。基本は敵と戦う前には必ずセーブポイントがあるイメージです。

「Trek to Yomi」の感想/レビュー

映像に関しては本当に素晴らしいゲームでした。モノクロ映画の雰囲気を大切にしており、街中を移動するときの視点移動やイベントシーンでのカメラ割りも実に映画的。しかも本格的な声優さんによる日本語音声があり、映像作品として一級品のクオリティ。このゲームを作成したFlying Wild Hogはポーランドのゲームスタジオとのことですが、クロサワ映画への愛を感じる至高のデキでした。

でもゲーム性に関しては、ちょっとどうかな?と思う事が多かったです。

剣での戦いは最初は楽しいのですが、慣れてくるとワンパターンになりがち。ストーリーが進むと新たな剣技(コンボ)を覚えるのですが、特に便利な剣技以外は使わずじまいでした。

基本は右スクロールのゲームですが、探索パートでは奥行きがあったり、カメラが引き固定の場合があり、進行方向が分かりにくくて混乱することがありました。映画的な見た目の美しさを優先したのは分かるんですが、偶に本当に迷うことがありました。

前半のストーリーは、定番ながらも映画的で面白さがありましたが、後半の「Yomi(黄泉)」は違和感がありました。このパートいる?と言う疑問と、必要性が分からない謎解き。初見殺しのトラップなどもあり、このゲームに対する第一印象とは異なる味付けを感じました。

セーブスロットがひとつしかない上に、クリアすると強制的に「はじめから」になるのも残念。収集要素もあるゲームなので、アイテムや覚えた技を残したまま繰り返し遊べるようにして欲しかったです。いまから2周目をやる気はあまり起きません。

総合的な評価として、加点方式なら映像美だけで5億点ぐらい。逆に100点満点の減点方式だと60点ぐらいかな?もし映像表現に魅力を感じず単純に「ゲーム」としてみるとアピールポイントが少ないのが残念でした。

でも何度も言うように映像作品としての完成度は高いので、Xbox Game PassやXbox Cloud Gamingを活用してのプレイはオススメです。ぜひモノクロの美しさを堪能してください。

Trek to Yomi | Available Now (公式)

Trek to Yomi | Xbox