タコ足配線は危険です

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ELECOM ほこりシャッタータップ 2P4口 1.0m T-ST2410T

 東京都目黒区東山2丁目のマンションで19日夜、5階に住む金森正光さん(57)方が全焼し、金森さんと次女那月ちゃん(3)が死亡した火災で、ダイニングキッチンのコンセント付近の焼け方が激しいことが、警視庁目黒署への取材でわかった。同署は、一つのコンセントからタップを使って複数の電気機器をつなぐ「たこ足配線」が出火原因となった可能性が強いとみて調べている。

タコ足配線が原因と思われる火事で父娘が無くなったそうです。このような不幸な事故が起こらぬよう、改めて電気配線に伴う火災・漏電に注意喚起を促したいと思います。

なぜタコ足配線は危険なのか?

「タコ足配線は危ない」と言うのは聞いたことがあると思います。さて、なぜタコ足配線が危険かというと、「1つのテーブルタップに沢山の電気を流すと火事になるから」です。

コンセントの延長・分岐に使われるテーブルタップには、定格容量と言われる「ゲンカイ」があり、これを超えて電気を流すと発熱します。そのまま放置すれば、タップ自身や付近のものが焦げたり、燃えたりしはじめ、最終的に火事になります。

一般的な電源タップは定格容量が1500Wとなっており、これを超えて使ってはなりません。タコ足配線の場合は、全ての合計が1500Wを超えないように注意する必要があります。タップ1つで1500Wじゃないから気をつけてね!

「ワット数の合計が計算できない」場合や、「全ての合計の意味が分からない」なら、タコ足配線を行ってはいけません。火事になって死んでも知らないよ?

トラッキング現象にも注意が必要

SANWA SUPPLY TAP-PSC5 プラグセイフティーカバー

タコ足配線では「トラッキング現象」にも注意が必要です。

「トラッキング現象」は、コンセントの電源プラグ(銀色の2本の棒ね)にホコリが絡まるなどした上に、ホコリが湿気を帯びて通電するようになり、火花が発生するなどを繰り返してホコリが炭化し、最終的に発火を引き起こす現象のことです。

テーブルタップ無しでも起こる現象ですが、テーブルタップによるタコ足配線は「ホコリっぽい場所」に設置され、加えて「差しっぱなし」することが多いのが問題です。ここまで読んで、思い当たる人も多いんじゃない?

トラッキング現象を防ぐため、使わないコンセントはなるべく抜くようにしてください。また常時通電する冷蔵庫なども、時々は電源プラグを抜き、乾いた布でホコリを落としてあげてください。

最近では、トラッキング現象を防ぐためタップの差し込み口にフタが付いていたり、差込プラグに取り付けるセーフティーカバーが売られたりしています。高いモノではありませんので、気になるようでしたら対策品の購入も検討してみてください。

まとめ

上記2つの火災要因は、どちらの場合も「いつも通りに使っていたのに、いつの間にか燃えていた」という、不意を突いた火災になりやすいのが問題です。

そのため留守中や就寝時など知らぬ間に発火する場合があり、被害が大きくなりがちなのよね。

定められた電気容量を守り、こまめに掃除を行うコトで火災予防は可能ですが、できればタコ足にならないような配線を心がけて下さいね。