ナインウェーブのイヤフォン「NW-STUDIO PRO」レビュー
ナインウェーブ（9wave）製のインナーイヤー型イヤフォン「NW-STUDIO PRO」を試用する機会に恵まれたので、外観やら音質やらをレビューするよ！
「NW-STUDIO PRO」について
NW-STUDIO PROは、最近では珍しい「インナーイヤー型」のイヤフォンです。
価格はオープンプライスですが、市場では1万5千円前後で売られており、インナーイヤー型としては高級品の部類に入ると思います。
構成としては13.5mmのユニットを使用したオープンエアーのダイナミック型イヤフォンで、再生周波数帯域は20Hz～20kHzを確保。コードはステレオミニプラグを備えた98センチのY型を採用しています。
ナインウェーブ社について
「ナインウェーブ」という会社は、2010年の3月に出来たばかりの新しい会社で、今回ご紹介する「NW-STUDIO PRO」が初めての製品とのこと。
新興メーカーだと「この製品、大丈夫かな？」と心配になる人もいるでしょうが、このイヤフォンに使われている基礎技術を生み出した「M.I.Labs」は、なかなか興味深い会社です。
まず「M.I.Labs」初代所長が、ソニー創業者の1人である井深 大さん。しかも「M.I.Labs」には、「CDの父」とも呼ばれる中島 平太郎さんが役員として名を連ねてたりもします。
詰まるところ、「M.I.Labs」の技術を使った「ナインウェーブ」には「ソニーの音」が見え隠れするわけで、良い感じに期待が膨らんでしまうわけでもあります。
「NW-STUDIO PRO」フォトレビュー
そんなワケで大きめ写真を使った「NW-STUDIO PRO」のフォトレビューです。
外箱。製品はオシャレなポーチの中に入っています。
外箱裏面。
底面に張られたシール。ブログレビュー用にお借りしている製品なので「００１」と言うスゴいシリアルが振られています。
同梱品一覧。延長コード、標準プラグへの変換アダプタ、交換用イヤーパッド、専用キャリーポーチとマニュアルが付属しています。
キャリングポーチを横から見たところ。ジッパーの耳も洒落た感じ。
キャリングポーチを開けたところ。サイドがガバーッと開くので取り出しが楽ちんです。
キャリングポーチをよーく見ると、ナインウェーブ社のロゴ「9w」が敷き詰められています。
イヤフォン本体。右耳用は付け根が赤く、左耳用は付け根が白いです。ぱっと見で判別できて便利。
イヤフォン本体を別の角度から。付け根の色は、キャリングポーチのジッパーと揃えてあったりして、細かいところまでコダワリを感じました。
イヤーパッドを外したところ。下半分に並んだ小さな穴が音質のキモらしいです。
プラグ部は当然のように24金メッキ。地味だけど重要です。
「NW-STUDIO PRO」の音質
「NW-STUDIO PRO」をパッと聞いたとき、広がりが良くて濁りの少ない音が流れてきてビックリ。
全般に渡って音のヌケが良く、しかも音の解像度が高くて定位がシッカリしているのも好感触。まるで上級なオープン型ヘッドフォンで聞いているような感覚です。
不思議に思って調べてみると、「NW-STUDIO PRO」には「DUAL Anti-Standing Wave System」と呼ばれる技術が使われており、この技術で低域共振や定在波を抑制しているそうです。
ちょっと音響をかじった人なら、「共振」や「定在波」が音に悪い影響を与えるのは周知の事実。そういう悪影響を抑えることで、定位が良くヌケの良い音を作り出すことに成功しているみたいですね。これはスゴイわー。
カナルに比べると低音ボリュームは少な目だけど、音が出てないわけではなく、ちゃんと芯の入った低音が聞こえてきます。中音の離れ具合や高音の分離の良さもあり、全体として耳疲れの少ない聞きやすいイヤフォンと言えるんじゃないでしょうか。
音漏れや防音性能は、オープン型と言うこともありソレナリな感じ。地下鉄なんかだと、まったく使えないと思います。
装着感は良くもなく悪くもなく。ただし、厚めのイヤーパッドが付いているので、耳穴の小さい人だと不便するかも知れません。オレも慣れるまではキツい感じだったよ。
総評として、ちょっとお値段高めな製品ではあるけれど、カナルが苦手なヒトには積極的に試聴をお薦めしたい逸品です。値段分の音質は保証するよ！
