4.1 カラー映像信号の構成

カラーの映像信号は白黒映像信号に巧妙に色信号を付加したものです。FIGURE.5はカラー映像信号を作る順序を説明しています。

figure5

FIGURE.5 カラー映像信号を作る順序

カメラで撮像した映像信号(FIGURE. 5(a))は、カメラ内部の映像信号出力です。水平または垂直の帰線期間中の映像信号は、撮像管などでの走査の戻りの期間に生じたもので、画像再現には不要です。したがって、FIGURE. 5(b)に示すような帰線消去信号によって、この部分をカットし、FIGURE. 5(c)に示すような波形にします。

FIGURE. 5(c)で、帰線消去信号のレベルを帰線消去レベル(ペデスタルレベル)といい、映像信号の基準レベルとなります。次にFIGURE. 5(d)に示すような水平同期信号を帰線消去期間に加えるとFIGURE. 5(e)に示すような映像信号(輝度信号)が出来ます。

さらに、カラーテレビの場合はFIGURE. 5(f)に示すように、色情報を送る搬送色信号が重畳され、水平帰線消去信号の後のほうに搬送色信号の位相基準を表す色同期信号が加えられて、最終的なカラー映像信号の出来あがりです。