【書評】「冨嶽三十六景」が描かれた場所と現在の景観を紹介『北斎 冨嶽三十六景の旅 天才絵師が描いた風景を歩く』

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北斎 冨嶽三十六景の旅 天才絵師が描いた風景を歩く (別冊太陽 太陽の地図帖 5)

葛飾北斎「冨嶽三十六景」に描かれている富士は、どこから見た富士なのか?

今回紹介する『北斎 冨嶽三十六景の旅 天才絵師が描いた風景を歩く』は、どこから見て描かれた風景なのか、また今そこで見るとどう見えるのか?を紹介した書籍です。

江戸時代の浮世絵師「葛飾 北斎」が残した浮世絵「冨嶽三十六景」。冨嶽とは富士山のことで、冨嶽三十六景は各地から望む富士山の景観を描いた作品群です。

冨嶽三十六景は、江戸日本橋から始まり、箱根を通って山頂に至る道中の風景や、裏富士と呼ばれる静岡側から見た富士山など36+10作品があります。

本書ではそれぞれの作品を見開き2ページで掲載/解説すると供に、これらの富士見スポットが実際はどこにあるのか?おおよその場所と現在の風景が紹介されています。

自分は最近浮世絵に興味があり、北斎について調べているうちに本書に出会いました。本書の解説を読んで知ったのですが、三十六景の中には相模原や立川、登戸、江ノ島など個人的に身近な場所から描かれたモノもあり、冨嶽三十六景がグッと身近に感じられました。

富士見スポットに関しては、描かれた場所の周辺にある関連施設なども紹介されており、機会があればぜひ訪れてみたいと思わされました。

パラパラと眺めるだけでも美しいですし、多少なりとも浮世絵や北斎に興味があるならオススメできる一冊です。

富嶽三十六景 – Wikipedia