カタンの勝ち方、考察

カタンの開拓者たち スタンダード版

カタンで勝利するには、初期配置やゲーム中の資源獲得状況を踏まえ、自分がどのパターンなら勝てるのかを強く意識することが大切である。

加えてパターンに沿った「10点」を意識することも大切である。9点では勝てないし11点は必要ない。他者からの妨害に耐えつつ「10点」を獲得する最短手を模索することが勝利へと繋がる。

以下に一般的な「勝ち方」のパターンを示す。一般的な「勝ち方」には5種類あり、それぞれ必要になる資源が異なる。

作戦名 必要資源 獲得ポイント10点の内訳 備考
発展 )>港>( 都市3、騎士賞、(家、得点|都市|得点2) 発展カード優先
都市 >港> 都市3、騎士賞、(都市|家、得点|得点2) 都市優先
)>|港 都市2、家2、道賞、(都市|家2|(家、得点))
と専門港)> 都市2、家、(騎士賞|道賞)、(都市|家|得点で3点)
バランス 都市3、騎士賞、道賞

「必要資源」で使用する記号で「>」と「≧」は優先度を示し、左に行くほど重要な資源である。同様に「、」で区切ったものは共に必要であることを示し、「|」で区切ったものはいずれか一つが必要であることを示す。(「、」がAnd条件、「|」はOr条件)

例えば作戦名「発展」の必要資源は「()>港>()」だが、これはが最優先の資源であり、続いて港を確保し、余裕があればを取っていくと言うことを示す。

「獲得ポイント10点の内訳」で使用した記号も「必要資源」と同じ意味を持っている。「、」で区切ったものは共に必要であることを示し、「|」で区切ったものはいずれか一つが必要であることを示す。例えば作戦名「道」の点数内訳は「都市2、家2、道、(都市|家2|(家、得点))」となっており、これは都市2軒と家2軒を建てつつ道賞を獲得し、残り2点を都市、家を2軒、家1軒と得点カードのいずれかで獲得することを示している。

発展カードの考察

「発展カード25枚の内訳」から導かれる、発展カードを5枚引いた時の入手カード予想は以下のようになる。

騎士 3枚
得点 1枚
その他 1枚

この予想から、最大騎士力を狙うには発展カードが5枚以上必要というのが分かる。資源に換算すると()x5となる。

また得点カードを1枚獲得するのも、発展カードが5枚は必要ということになる。「最後の1点」を発展カードに頼るのは、かなりの運任せと言える。

家、都市のコスト考察

騎士賞か道賞のどちらかを取ると仮定し、残り8点の獲得方法を考える。

通常ゲーム中に獲得できる得点カードは1枚程度のため、残りの7~8点を都市と家で稼ぐ必要がある。家は最大5つしか置けず、必要な7~8点には足りない。そのため、必然的に2~3カ所の都市が必要となる。

ここまでの考察を踏まえ、都市3、家1、得点カード1、最大騎士賞で10点を獲得すると仮定した場合の「都市3、家1」に必要なコストを考える。ベースとなる家は(都市3+家1)の合計4箇所が必要で、初期配置の2箇所を除くと新規に2つの家を作る必要がある。また家2軒を新規作成するためには、最低でも道2本を開拓する必要がある。当然ながら都市3のコストも必要となり、これらを資源に換算すると以下のようになる。

対象 必要コスト
道2本 )x2
家2軒 )x2
都市3軒 )x3

上記の必要コストを合計すると「x4、x4、x2、x8、x9」となり、これが「都市3、家1」に必要なコストである。

「発展」作戦で必要なカード合計

「勝ち方考察」で示した「発展作戦」の得点内訳は「都市3、騎士賞、(家、得点|都市|得点2)」である。このうち「都市3、騎士賞、家、得点」で10点を獲得するパターンを仮定し、ここまでの考察から得られた各種必要コストを加算して、「発展」作戦で必要なカードの合計を求める。

「都市3、騎士賞、家、得点」は、「都市3、家」と「騎士賞、得点」に分けられる。このうち「都市3、家」は「家、都市のコスト考察」で必要コストが分かっており、「騎士賞、得点」は「発展カードの考察」で必要コストが分かっている。

「家、都市のコスト考察」で得られた「都市3、家1」に必要なコスト「x4、x4、x2、x8、x9」と、「発展カードの考察」で得られた最大騎士賞に必要なコスト「()x5」を加算すると、x4、x4、x7、x13、x14」の合計42枚が必要な事が分かる。

ちなみに、ここで得られた必要枚数を多い方から順に並べると「」となり、「資源の重要度考察」で述べた「」と一致する。この事は「資源の重要度の考察」が概ね間違っていない証明であると考えられる。

「都市」作戦で必要なカード合計

配置によっては当初から都市4を狙うパターンも考えられる。また「発展」作戦を展開中に、発展カード4枚で「騎士3、その他1」などで最大騎士賞を獲得できた場合、確率の低い得点カードを狙うより確実性の高い都市のアップグレードを行うこともある。これらの作戦を「都市」作戦と呼称する。

「発展」作戦と同様に、「都市」作戦で必要となる合計コストを求てみる。ここでは「都市4、騎士賞」で10点獲得すると仮定する。まず「家、都市のコスト考察」結果から都市のコストのみ計算しなおし、さらに「発展カードx4」のコストを加算する。

「都市4」には「道2本、家2軒、都市4軒」の建設が必要となる。それぞれ「道:()x2」、「家:()x2」、「都:()x4」が必要で、合計すると「x4、x4、x2、x10、x12」となる。

「発展カードx4」には「()x4」が必要となり、「都市4」のコストと合わせるとx4、x4、x6、x14、x16」の合計44枚が必要と言うことが分かる。

単純に資源の合計枚数で比較した場合「発展:都市=42枚:44枚」となり、「発展」作戦の方が少ない枚数で10点を獲得できる。しかしながら得点カード獲得には不安定さが付きまとうことから、ゲームの流れによって「都市」作戦に切り替えることも重要だと考える。

「道」作戦で必要なカード合計

「道」作戦して、都市3、家2、道で10点を考察する。

ベースとなる家は合計5箇所必要で、新規に3箇所の家が必要である。新規に家3を作るだけなら道4本で済むが、最大道賞を取るために追加で2本必要と仮定し、合計6本とする。これに都市3のコストと、泥棒避けの発展カード1を加算すると以下のようになる。

道:()x6
家:()x3
都:()x3
発:()x1
--------------------------------------
x10、x10、x5、x8、x11

合計44枚

港の有効順位

場に余りやすいカードを交渉で入手し、港を用いて必要な資源に交換する事を考える。

一番余りやすいのは土地枚数が多く、序盤にしか使用されない「」である。次にが余ると思われるが、は平均的に必要とされる枚数が少ないため交渉の対価として獲得しやすい。または土地パネルの枚数が少ないため、の順に余るはずである。の港は、元となる資源の発生を盗賊で抑えこまれると、盗賊を避ける事が出来ずに手詰まりに陥りやすい。

以上を勘案すると、港の有効順位は以下のようになるものと思われる。

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